元祖「ホールズワースフォロワー」Bill Connors
Musician●Bill Connors(guitar)
Title●Step It(1984年)
■タワーレコードで購入
かつて第2期リターン・トゥ・フォーエバー(RTF)で衝撃のデビューを飾り、その後ECMに移籍してからヤン・ガルバレクなどとの共演で一転内省的なサウンドを聴かせてくれたBill Connors(ビル・コナーズ)をご紹介します。
ECMには確か1979年ごろまで在籍していたと思いますが、この奇天烈ギタリストは忽然と姿を消します。で、1984年にいきなり発表したこの「Step It」は当時一部で熱狂的支持を集めていたアラン・ホールズワースライクのアルバムをリリースして私を驚かせました。
トリオ編成、シャーペルのストラト、トレモロアームの多用、上昇下降フレーズの多用、キーボードライクなヴォイシング…あまりにもホールズワースとの共通項が多く、亜流ではないかと揶揄する向きもありました。もちろんかなり意識していることは間違いないのですが、フレーズの随所にはコナーズらしい、RTF時代から得意としていた若干引っかかりのあるエッジなサウンドが見え隠れします。ギターをいじくった経験がある人はその辺りの「違い」がわかると思います。
特にラストの「Flickering Lights」でのソロはあまりにも美しい!RTF時代に培ったものにECM時代に身につけた叙情性を加味した音は完全に彼オリジナルのものです。どちらにしても正々堂々と「ホールズワースフォロワー」を宣言したどころか、作品にして発表したのは、このビル・コナーズが初めてであることは間違いないと思います。この作品を聴いてそれまでくすぶっていた多くのギタリスト達が「なんだ、これもありなのね」と勇気づけられたことは容易に想像できます。
●Musicians
Bill Connors / guitar
Steve Khan / guitar
Tom Kennedy / bass
Dave Weckl / drums
●Numbers
1.Lydia
2.Pedal
3.Step It
4.Cookies
5.Brody
6.Twinkle
7.Titan
8.Flickering Lights
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